2017年に向けてやってきたこと

去年の今頃ってなにしてたんだっけって思ったら、倒れて手術してたんだった。これを機に、人はいつでも死ぬのでなんかやるなら早めが良さそうという気持ちになったんだった。

この頃の僕には、自分のフロントエンドの専門性を高めたいという目標があった。とはいえ、専門学校に入ってからウェブサイトのコーディングとかするようになって2年目という程度の経験しかなくて、それでも実際にプロとしてやってる人たちに絶対に負けたくない気持ちがあった。そして、負けないためには短期間で効果的に成長する必要があった。そのために僕は、とにかく考える物事の範囲を狭めて、獲得した成長が必ず専門性を深める結果になるように意識した。短期的にはその試みは成功したと思ってる。

そうこうやってるうちに少し遅れて就職した。そこで感じたのは理想と現実の剥離だった。

僕が専門性を高めることを意識してきた理由は、自分が担当する役割の中においてベストな結果を実現させるためだ。けれど現実には、自分の担当範囲だと思っていた部分の外に見過ごせないだけのたくさんの問題があった。そんな状況のもとでは、仮に自分の手だけを正しく動かしていても、最終的な成果物を正解に近づけられない。現状を変えるためにもっといろんなことを考えないと良いものが作れないという意識に変わってきた。

入社してから今日までは、それらをいかにして改善していくかを考えてきた毎日だった。

僕がGitHubに公開してるReal World Website Boilerplateはそのひとつだ。他の人が作った開発環境が作業しづらくてかなりストレスを感じていたので、こうやれば快適に開発できるという枠組みを考えて提案するために公開している。「ぼくがかんがえたさいきょうのgulpfile.js」みたいなのは本質的でない部分に労力を割いているようで馬鹿にされがちだけど、その結果どうすれば開発しやすい形になるか考えることが軽視されて、関わりたくないつらいプロジェクトになっていく。あんまり開発環境にこだわりがない人に向けて「これ使ってたらおおよそ間違いないです」と薦めたい。

最近は会社で場を設けてもらって、ウェブはこうやって作っていくべきみたいな話をできるだけ具体的にしてる。それを叩き台にして全員で議論したり、加えて、これまでのやり方を改善して形にするための試験的なプロジェクトもやってみてる。

改善の手がかりが掴めたような気がして、変化の兆候が見え始めた気がしてる。